創業家一族は、もう残れないような気がします。
外食大手、すかいらーくの横川竟(きわむ)社長に対し、主要株主の投資会社2社が退任を要求している問題で、同社の労働組合が退任支持を決めたことが4日、分かった。横川社長の退任には、みずほ銀行など銀行団の了承が必要となっており、労組の意向を踏まえ、銀行団も投資会社側を支持するとみられる。この結果、12日の臨時株主総会で、続投に意欲をみせていた横川社長が事実上解任される可能性が強まった。
横川社長が独自の経営再建策として要請していたサントリーによる出資も、白紙となる見通しで、投資会社側は別の増資案を検討する方針だ。
退任支持を決めたのは、すかいらーくグループ労働組合連合会傘下で約4000人の組合員が所属する最大の単位労組のすかいらーく労働組合。
すかいらーく株約97%を持つ野村プリンシパル・ファイナンスなどの2社は、同労組に対して先月下旬に業績不振などを理由に横川社長に退任を求め、生え抜きの谷真常務執行役員を昇格させる人事案を説明した。
これを受け、同労組は全国の組合員への説明を実施し意見を集約。4日に執行部として「新体制を機に会社が大きな決断をし、職場環境が1日も早く変化することを望む」とする事実上の退任支持の見解を決めた。
銀行団は正式に態度を決めていないが、「労組の意向があれば退任を了承しやすい」(関係者)とみられている。銀行団は財務基盤の強化のため、増資が不可欠と判断しており、投資会社側は近く増資について銀行団と調整に入る方針だ。
一方、横川社長から出資要請を受けたサントリーの千地耕造財経本部長は4日の中間決算発表で、「(現状の)出資者、銀行団の考えが優先する。検討にはそれ相応の時間がかかる」と指摘。横川社長が退任した場合は「いったん白紙に戻る」との考えを示した。
すかいらーくは2006年に投資会社2社の支援を受け、MBO(経営陣による企業買収)により非上場化し経営再建を進めていた。しかし、07年12月期に2期連続の最終赤字となるなど業績は低迷。横川社長主導による不採算店の閉鎖などによる効果も薄いことから、投資会社側が退任要求に踏み切った。
投資会社側は97%の株保有に加え、取締役会でも多数を占めており、解任は可能だが、MBOの際の契約で退任には融資を受けた銀行団の了承が必要な取り決めになっている。
これに対し、創業家の横川社長は「改革の途上にある」などとして続投を主張し、対立している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080805-00000000-fsi-bus_all
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